「政策が見えない」 ーー宮川晋氏が追及

 平成十一年度第二回村議会定例会が、六月十五日午後四時三十分から本会議を皮切りに始まった。今回の定例会は、実質的には、四月二十五日に行われた統一地方選挙小笠原村村議選の改選後初めての定例会で、新議員に返り咲いた宮川晋氏を初めとして、新人の原田龍次郎氏、杉田一男氏の両議員の顔ぶれが出そろい、緊張した雰囲気の中で開かれた。

 初日の本会議では、森下一男議会運営委員長から村議会の効率化と円滑化図るため、これまで設置されていた小笠原空港建設特別委員会、基地対策特別委員会、高齢者対策特別委員会などの特別委員会を廃止し、これまで常設されていた二つの総務文教委員会と産業建設委員会のを一本化し、一つの総務常任委員会を設置することが決まった。

 総務委員長には、 菊池聰彦氏、副委員長には原田龍次郎氏が就任した。同委員会は委員長のほか七人の議員で構成される。

 又、定例会二日目の本会議の一般質問で宮川晋議員は、宮澤村長に対し「政策が見えない」とし「本村は、共産党与党の政権と社会的認知を受けているがどう考えているのか」と厳しく追及。これに対し村長は「私自身はそのように考えていない」とした上で「共産党には直ぐに抗議する」と答えた。さらに、政策実行については「就任してこれまでの二年は実務に追われ実行できなかった。残された任期の二年間で考えていきたい」と答えた。村長答弁は総体的に具体性がなく、今後どんな政策を実行していくのか明確さに欠けていた。


 扇浦地区開発計画

村民のための視点が無い」

    櫛田真昭氏が質す

 櫛田真昭議員は、「今年度の村の自主財源である振興事業費が、昨年度より七億円の減額になっていることから、村民生活の安定的自立発展を図るための財源確保の努力が当村に欠けている」とし、三月の議会でも指摘されている「二○○○年度着工予定の「扇浦開発計画の具体的構想が、議会や村民に未だ示されない」とした上で、さらに「扇浦住民や、地権者との合意が図られないまま、急きょ五月に二度の総合開発審議会を経て、六月三日の小笠原振興審議会に行政サイドの開発計画が出されたこと。これらに関してから「扇浦に住む人や地権者の意志を反映させることなく、一ヶ月の間に二回の総開審を開き、振興審議会にこれをあげていくなど、乱暴すぎる」と言及。施設を立派に造っても、これをどう雇用拡大を含め、産業振興に結びつけるかという、具体的構想が重要だと述べた。さらに、「これでは、村長が(公約)言っているハードからソフトへという大目的は完成されない」と厳しく指摘した。

 これに対し、宮澤村長は「扇浦開発計画はコンサルタント会社に丸投げしたのが現状で、住民や地権者との合意はまだ経ていない」と現状を述べたあと「前もって準備していなかったので、追いつめられてやらざるを得なくなり、計画が1人走りした。実施段階でこれから一つ一つ方策を考える」と苦しい答弁に終始した。櫛田議員は「仕事をこなすだけの視点だけで、村民のためにやっていくという視点が無いからだ」と村長の根本姿勢を指摘した。さらに開発可能な面積の把握や、マリーナ計画による経済効果予測に基づいた整備計画も村にないことから、数字による実施整備計画の作成を求め、宮澤村長から、「早急に具体案を示していく」との答弁にとどまった。


洲崎開発ー建設関連移転の保障費など…杉田一男議員

◇「事務所も含めた移転。費用はゼロ」で協力を請う…村長

 杉田一男議員は初の一般質問で、「村の基幹産業である公共事業はじり貧の感がある。洲崎開発の方向性と、建設関係の洲崎移転の保障費用についてはどうか」との質問に、宮澤昭一村長は、「洲崎整備は飛行場建設の資材置き場と、建設業者移転という構想で、平成13年着工、島外業者がその前年に入島と聞く。島内の建設業者も年次を合わせて移転に協力を。洲崎以外の土地の確保は難しいので、事務所も宿舎も洲崎を予定している」とし、さらに移転保障費用については「できればゼロという方向で」と協力を要請した。杉田議員は「関連会社が数多くあるので、最善を尽くしてほしい」と述べ、建設協力会との話し合いを強く要望した。


  洲崎は複合汚染地域 

『ダイオキシン調査急げ』原田議員

「30年間にたまった負の遺産を後世に押しつけるべきでない」。六月十七日、議会定例会で原田龍次郎議員は小笠原村の見解をただした。

同議員は、「洲崎は30年間続けられてきたごみの野焼きの結果、ダイオキシンやPCB・水銀などの複合汚染地域になっており、それに関する調査も行われていない」とし、洲崎の海水で「塩づくり」も行われていることから、定期的な調査が必要であることを強調していた。

 村役場のセーボーレー産業観光課長は、「村のダイオキシン対策の課題として、父島の残灰の最終処分場と、母島の処理場の建設を目指す」とし、三月の法の規制による指示を待って具体的対策を講じたいとしている。


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